Flaskを始めたいだけだった僕が、仮想環境という沼で3日ハマった話

Python初心者のリアルな最初の壁と、それを越えたときの小さな感動
目次

Flaskって、簡単そうだったんですよ。

Pythonをちょっと触れるようになってきた頃。
「Flaskっていう軽量なWebフレームワークなら、簡単にWebアプリが作れるらしい」
そんな情報を目にして、胸が高鳴った。

「えっ、自分のPCの中にサーバーが立ち上がるの?ブラウザに“こんにちは”って出せるの?」

ワクワクしながら、Flaskのチュートリアルを開く。

「まずは仮想環境を作りましょう」
はい、出ました。仮想環境――なんですかそれ。


“venv”ってなに?初見殺しすぎる

チュートリアルにはこう書いてある。

python -m venv venv
source venv/bin/activate

……と書いてあるんだけど、実はこれはMacやLinux向けのコマンド。
僕が使っているのはWindowsだったので、同じように打っても「そんなファイルないよ」と言われてしまった。

Windowsなら、こう打つのが正解だった。

venv\Scripts\activate

これに気づくまでに、小一時間はかかっていたと思う(笑)
やっぱり最初って、コマンド一つで心が折れそうになるよね…。

  • venvって2回出てきてるけど何の意味?
  • sourceって何?MacとWindowsで違うってどういうこと?
  • bin/activateって、そんなフォルダどこにあるの?

気づいたら、Flaskを試すどころか、仮想環境という深い森に迷い込んでいた


沼から抜けるヒントは「作業机」だった

あちこちの解説を読んでも、まだモヤモヤする。
でも、あるときふと思った。

「これは“自分専用の作業机”を用意するようなものかも?」

他のプロジェクトやツールと混ざらないように、きちんと分けて置く場所。
学校や職場でも、使った道具は元の棚に戻すようにするでしょう?

このイメージが頭に浮かんでから、ようやくvenvの意味がストンと腑に落ちた。

仮想環境は「Pythonの道具箱」。自分専用。安全に使える。

📎 補足:仮想環境の詳しい使い方はこちら
👉 仮想環境とは?Python初心者が最初に越える壁


Flaskが「こんにちは」と言ってくれた

なんとか仮想環境をつくり、Flaskをインストール。
チュートリアル通りに app.py を書いて実行してみる。

from flask import Flask

app = Flask(__name__)

@app.route('/')
def hello():
    return 'こんにちは、Flask!'

if __name__ == '__main__':
    app.run()

ターミナルに * Running on http://127.0.0.1:5000 と表示された。

ドキドキしながら、ブラウザにそのURLを打ち込む。


…出た。

「こんにちは、Flask!」

その文字が画面に表示された瞬間、思わず「うおっ」と声が出た。
たった数行のコードなのに、そこには確かに自分が作ったWebページがあった。

自分のPCの中に、小さなサーバーが生まれた瞬間。
ちょっとした魔法を使った気分だった。

Flaskで遊びたくなってきた

「こんにちは」と言ってくれただけで、僕の中で何かが動き始めた。
「じゃあ、もっとページを増やしてみたら?」
「プロフィールページとか作れそう」
そんなアイデアが次々に浮かんでくる。

Flaskのコードに少しだけ手を加えて、こんな感じにしてみた。

@app.route('/about')
def about():
    return 'これは私の紹介ページです。'

再読み込みして、http://localhost:5000/about を開くと――
おぉ、ページがちゃんと分かれてる!


ちょっとだけHTMLも使ってみた

文字だけじゃ味気ないなと思って、HTMLも書いてみた。
Flaskは「Jinja2」というテンプレートエンジンが使える。

from flask import render_template

@app.route('/')
def hello():
    return render_template('hello.html')

そして、templates/hello.html を作成。

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>ようこそ!</title>
</head>
<body>
  <h1>こんにちは、Flask!</h1>
  <p>これはテンプレートから表示しています。</p>
</body>
</html>

「うわ、ほんとにWebページっぽい…!」
PythonのコードとHTMLがちゃんと連携して動いてる。この時点でちょっと感動していた。


Flaskって、想像よりずっと近い存在だった

数日前の僕は、仮想環境でつまずき、Flaskが遠い存在に感じていた。
でも今は、「自分にもできる」って思える。

  • サーバーが自分のPCで動いている
  • ページが増やせる
  • HTMLで自由に見た目も変えられる

たったこれだけのことが、どうしてこんなに嬉しいんだろう。
“プログラミングって、ほんのちょっとで世界が変わる”――そんな気持ちになった。


あのとき、挫折しなくて本当によかった

仮想環境で心が折れかけた自分に、今ならこう言いたい。

「大丈夫。3日後にはFlaskが“こんにちは”って言ってくれるから。」

できない時間も、無駄じゃなかった。
あの迷いがあったからこそ、今この「小さな成功」がちゃんと嬉しい。


これからFlaskを始めるあなたへ

Flaskは、PythonでWebアプリを作るためのとてもシンプルで優しいフレームワークです。
でも、その前にある「仮想環境」は、思っている以上にハードルが高いかもしれません。

だからこそ、僕のように迷ったりつまずいたりしても、それは「普通のこと」なんです。
あきらめなくて大丈夫です。

📎 ▶ 仮想環境でつまずいた方は、こちらの記事を読んでみてください
👉 仮想環境とは?Python初心者が最初に越える壁


✨まとめ:Flaskは、やさしい最初の一歩。

Pythonを少し書けるようになったあなたにとって、Flaskはちょうどいい次のステップです。
仮想環境さえ越えられれば、その先には「自分だけのWeb」が待っています。

大げさかもしれないけれど、

「自分のPCの中に、自分だけの世界がある」
この感覚が、すごく嬉しかったんです。


✅ 次回予告:Flask日記・第2話

「フォームからメッセージを送ってみたら、もっとWebっぽくなった件」
HTMLフォームとFlaskの連携にチャレンジします!

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