PythonからPostgreSQLに接続できるようになると、次にこんな疑問が出てきます。
「このデータベース、どこで動かし続ければいいんだろう?」
最初はローカル環境でも問題ありません。学習や動作確認としては、むしろローカルの方が気楽です。
ただ、少しずつ作業が増えてくると、
・PCを起動していないと使えない
・環境が変わると動かなくなる
・「今どこまで設定したっけ?」となる
といったことが起きやすくなります。
ここで出てくる選択肢のひとつが、VPSです。
VPSは「常に起動している場所を1つ用意する」ための仕組みで、PythonやPostgreSQLを“置いておく場所”として使えます。
難しいサーバー管理を学ぶためではなく、環境を安定させるための置き場所として考えると、イメージしやすいと思います。
VPSでやることは、実はこれだけ

VPSと聞くと、やることが多そうに感じるかもしれません。
でも、Python用途でPostgreSQLを使うだけなら、やることは意外とシンプルです。
大きく分けると、次の3つだけです。
- 常に起動している環境を1つ用意する
- その環境にPostgreSQLを入れる
- Pythonから接続できることを確認する
これだけできれば、「VPSでPostgreSQLを使っている」状態は完成です。
セキュリティの細かい設定や、パフォーマンス調整などは、この段階では考えなくて大丈夫です。
まずは、Pythonからつながった ちゃんと動いた という状態を作ることを優先します。
今回の記事で扱わないこと
この記事では、PythonからPostgreSQLをVPSで使い始めるための「最初の一歩」に絞って解説しています。
そのため、次のような内容は扱いません。
・セキュリティ設定の細かい話
・負荷対策やパフォーマンス調整
・本番運用を前提とした構成
・チーム開発や権限管理
これらは、必要になったタイミングで少しずつ考えれば十分です。
まずは、Pythonからつながった ちゃんと動いたという状態を作ることを優先してください。
Python用途なら、このくらいのVPSで十分
VPSと聞くと、「スペックはどれくらい必要なんだろう?」と不安になるかもしれません。
ですが、PythonからPostgreSQLを使うだけであれば、最初から高性能なVPSを選ぶ必要はありません。
目安としては、次のような構成で十分です。
・CPU:1コア
・メモリ:1GB〜2GB
・ストレージ:20GB程度
これは、学習用途や個人開発、小さなツールを動かす前提での話です。
「まずは動かしてみる」
「安定して使える環境を1つ持つ」
この段階では、必要最小限で始めるという考え方で大丈夫です。
構築の流れ(ざっくり)

VPSでPythonとPostgreSQLを使い始める流れは、大きく見ると次のようになります。
- VPSを契約する
- SSHでVPSに接続する
- PostgreSQLをインストールする
- Pythonから接続できるか確認する
この順番で進めれば、「VPSでPostgreSQLを使っている」状態になります。
途中でつまずいたとしても、
・接続できない
・コマンドが通らない
・エラーが表示される
といった形で、ちゃんと分かるようになっています。
静かに失敗が進んでしまうことは、ほとんどありません。
「まずは動いた」で十分
VPSを使い始めると、「もっとちゃんと設定しないといけないのでは?」と感じることがあるかもしれません。
ですが、この段階では、そこまで気にする必要はありません。
・VPSに接続できた
・PostgreSQLが動いている
・Pythonからつながった
この3つが確認できていれば、今はそれで十分です。
最初から完璧を目指すよりも、動いたという成功体験を1つ持つことのほうが、ずっと大切です。
まとめ|どこで動かすかを決めると、Pythonが楽になる
PythonからPostgreSQLに接続できるようになると、「どこで動かすか」という視点が出てきます。
VPSは、難しいサーバー管理をするためのものではなく、PythonやPostgreSQLを安定して置いておくための場所として考えると、ぐっと身近になります。
この段階で、すべてを理解できていなくても問題ありません。
Pythonからちゃんとつながった。それが確認できていれば、今はそれで十分です。
次の記事では、実際にVPS上にPostgreSQLを用意し、Pythonから接続するところまでを、できるだけ迷わない形で整理していく予定です。
無理のないペースで、一歩ずつ進めていきましょう。
