毎回ググっているコマンドやショートカットがあります。
systemctljournalctl- VS Code の操作
何度も使っているのに、なぜか覚えていない。
そのたびに検索して、同じページを開いている。
以前は「覚えてない自分が悪い」そう思っていました。
でも、あるときふと思ったんです。
悪いのは自分じゃなくて、“引ける形にしていない”だけじゃないか? と。
だから私は、Flaskで自分専用の「呪文帳」 を作りました。
なぜ作ろうと思ったか
メモでもブックマークでも足りなかった
これまでも対策はしていました。
- メモに残す
- ブックマークする
- 過去の記事を探す
でも結局、「探す」という行為そのものが面倒でした。
覚えきれないことよりも、「また探している」時間の方が、ずっとストレスだった気がします。
覚えなくていいプログラミング、という考え方
毎回ググってしまうのは、普通のこと
毎回検索してしまうコマンドや操作があるのは、よくある話です。
私自身、何度も同じことを調べてきました。
プログラミングは、すべてを頭に入れる作業ではありません。
「また使うものを、すぐ引き出せる形にしておく」ことが本質だと思っています。
それはスキル不足でも、努力不足でもありません。
毎回ググっているコマンドやショートカットがある。
systemctl、journalctl、VS Code の操作。
「覚えていない自分が悪い」のではなく、引ける形にしていないだけなんです。
「呪文帳」という逃げ道を用意する
だから私は、「覚える」ことから一度、意識的に逃げることにしました。
代わりに選んだのが、また使うものを、すぐ引き出せる形で残しておくことです。
自分だけが分かればいい。
正確でなくてもいい。
とにかく「迷わず引ける」ことを優先する。
それを私は、「呪文帳」と呼んでいます。
- 覚えない
- 迷わない
- すぐ引ける
この3つを優先することにしました。
「呪文帳」でやりたかったこと
覚えるのをやめて、引くことにした
このツールでやりたかったことは、とても単純です。
- 完璧に整理しない
- 他人に分かりやすくしない
- 自分が使う順番で並んでいる
必要なときに、一瞬で目に入ること。
それだけで十分でした。
技術構成
Flask + SQLite + 自前UI
┌───────────────────┐
ブラウザ
(自分用画面)
└──────┬────────────┘
│
▼
┌───────────────────┐
Flask
(画面表示・処理の入口)
└──────┬────────────┘
│
▼
┌───────────────────┐
SQLite DB
(呪文データ)
└───────────────────┘
技術的には、とてもシンプルです。
- Flask
- SQLite
- 最小限の HTML / CSS
個人用ツールなので、
- 壊れたら直せる
- 必要になったら足せる
そのくらいの距離感が、ちょうどいいと思いました。
実際の画面
こんな感じで使っています

- コマンドとショートカットを一覧表示
- OS別(Win / Mac / 共通)で分かる
- よく使うものはピン留め
「探す」よりも「目に入る」ことを優先しています。
完成度より、日常で使えるかどうかを大事にしました。
作って気づいたこと
小さなツールほど、自分を助ける
作ってみて思ったのは、個人開発は、便利さより納得感が大事だということです。
- 誰かに評価されなくてもいい
- 流行っていなくてもいい
- 自分が楽になれば、それで価値がある
コードを書く時間より、「どう使うか」を考えている時間のほうが、このツールでは長かった気がします。
でも、それが一番楽しかったところでもありました。
まとめ|覚えなくていい、という選択
プログラミングは、すべてを覚えた人が強い世界ではありません。
むしろ、「また使うものを、迷わず引き出せる人」のほうが、長く続けられます。
毎回ググってしまうことも、同じコマンドを忘れてしまうことも、それ自体が悪いわけではありません。
引ける形を用意していないだけ。
それだけの話です。
「呪文帳」は、覚えられない自分を責めるためのものではなく、迷わず前に進むための逃げ道です。
覚えなくていい。
迷わなくていい。
すぐ引ければ、それでいい。
そう思えるようになってから、私はようやく、プログラミングを続けられるようになりました。
