── 迷ったけど、今ならこう考える
Flaskで少し形になってくると、次に必ず出てくるのがこの悩みでした。
「これ、いつまでローカルでやるんだろう?」
「VPSに置く意味って、本当にある?」
当時の私は、VPS=難しそう/早すぎる/今じゃない という感覚で、ずっと避けていました。
でも今なら、この迷いは 環境の問題ではなく、考え方の整理が足りなかっただけ だったと分かります。
この記事では、ローカル環境とVPSのどちらが正解か、ではなく、どの段階で、どう考えると楽になるか という視点で整理してみます。
ローカルとVPSを「選択」で考えていたのが間違いだった
私はずっと、
- ローカルで続けるか
- VPSに移すか
を、二択で考えていました。
だから毎回、
「まだ早い気がする」
「でも、いつかはVPSに置くんだろう」
「今じゃない……気がする」
という曖昧な結論に落ち着きます。
この「今じゃない」を、当時は説明できませんでした。
ローカルは「仮置き」、VPSは「本番」だと思っていた
当時の頭の中では、
- ローカル=練習
- VPS=本番
という、とても単純な整理をしていました。
その前提に立つと、
- まだ完成していない
- 仕様も変わりそう
- 自分用ツールかもしれない
こうした状態でVPSに置くのは、
分不相応に感じます。
だから私は、「ちゃんとしたものができてから」という理由で、ずっとローカルに留まっていました。
この判断自体は、当時の自分にとっては自然だったと思います。
VPSに置く理由を「公開」でしか考えていなかった
もう一つ、大きな勘違いがありました。
VPSに置く理由を、
- 外に公開するため
- URLを持たせるため
- 誰かに使ってもらうため
この文脈でしか考えていなかったのです。
だから、
- 公開予定がない
- ユーザーもいない
という状態では、「VPSに置く意味がない」と結論づけていました。
今思えば、これは「使い道」だけを見て、「役割」を見ていなかった 状態でした。
違和感の正体は「環境の役割を分けていなかった」こと
ここまで振り返ってみると、当時の違和感の正体が見えてきます。
ローカルとVPSを、
- どちらを選ぶか
- どちらが正しいか
で考えていた。
でも本当は、
- 何を試す場所か
- 何を確認する場所か
- 何を学ぶための場所か
役割が違うだけ でした。
この視点がなかったから、
- ずっと決めきれない
- 先送りになる
- モヤっとしたまま進む
という状態が続いていたのだと思います。
ローカル環境の役割がはっきりした瞬間
ローカル環境について、ずっと言葉にできなかった感覚があります。
「とりあえず動かす場所」
「本番前の仮置き」
そう思ってはいましたが、どこかで引っかかっていました。
ローカルは「完成させる場所」じゃなかった
あるとき、ローカル環境でやっていることを冷静に並べてみました。
- 思いついた処理を試す
- 失敗する前提で書き直す
- コードを消して、また書く
- 判断を間違えても、すぐ戻す
ここで気づきます。
ローカル環境は、完成を目指す場所ではなかった。
むしろ、
間違えるための場所
試すための場所
壊すための場所
だったのです。
「戻れる」という安心感が、判断を軽くしていた
ローカル環境には、はっきりした特徴があります。
- 失敗しても誰にも影響しない
- 落ちても怒られない
- 設定を壊しても、作り直せる
この「戻れる」という前提が、無意識に判断を軽くしていました。
だから、
- 思い切って書ける
- 迷いながら進める
- 試行錯誤を続けられる
という状態が保たれていたのだと思います。
ローカルは「判断を練習する場所」だった
今なら、ローカル環境の役割をこう言い切れます。
ローカル環境は
技術を試す場所ではなく、
判断を練習する場所だった。
- この設計で行くか
- この構成はやめるか
- ここは後回しにするか
そうした判断を、低コストで何度もやり直せる。
だからローカルで過ごした時間は、遠回りではありませんでした。
VPSは「公開するため」だけの場所じゃなかった
ローカル環境の役割が見えたあと、ようやくVPSの位置づけも整理できました。
それまでの私は、VPSをこう捉えていました。
- 外に公開する場所
- URLを持たせる場所
- 完成したものを置く場所
でもこの捉え方だと、どうしても判断が遅れます。
VPSは「完成品を置く場所」ではなかった
実際にVPSを触り始めて分かったのは、まったく別の役割でした。
VPSでやっていたのは、
- プロセスが落ちたときの挙動を見る
- 再起動やログを確認する
- 環境が分かれた状態で動かす
つまり、
VPSは
完成品を置く場所ではなく、
運用を体験する場所
でした。
「環境を分ける」という感覚が、初めて腑に落ちた
ローカルとVPSを役割で分けて考えるようになると、一つの感覚が腑に落ちます。
- ローカル:判断を試す
- VPS:判断の結果を動かす
VPSは、判断を固める場所ではありません。
判断したものを、
別の環境で動かしてみる場所
だからこそ、
- 完成していなくてもいい
- 公開していなくてもいい
という前提で触れました。
まとめ:ローカルとVPSは「選ぶもの」ではなかった
ここまで整理してみると、一つの結論に落ち着きます。
ローカルとVPSは、
- どちらが正解か
- どちらを選ぶか
ではなく、
役割を分けて使うもの
でした。
- ローカルは、判断を練習する場所
- VPSは、判断の結果を試す場所
この役割分担が見えたとき、「いつVPSに移すべきか」という迷いは、自然と消えていきました。
最後に
もし今、
- ローカルで続けていいのか
- VPSに行くのは早すぎないか
と迷っているなら、それは能力や経験の問題ではありません。
役割を言葉にできていないだけだと思います。
ローカルとVPSを選択ではなく役割で見る。
それだけで、判断はずっと楽になります。
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